EPISODE
26
出来ことを、出来るときに、出来る分だけ
看取りケア
88歳 (女性) X様 /ウェルケアテラス川口元郷
2022.09.15

終末期でも、いつも通り、自分らしく。

ご入居から4年が経過したX様は、去年の年末に、訪問医より終末期(病気などの進行により、余命わずかになった状態)の診断を受けました。ご本人は積極的な治療を望まれず、「痛いことは嫌なので、今まで通り自分のペースで、ホームで普通の生活を送りたいわ。」と希望されました。
私たちも、X様がX様らしく、いつも通りの毎日をお過ごしいただくためのケアに当たりました。

“当たり前”だけど、大事な毎日の積み重ね。

終末期に入った当時はX様のご体調もすぐれなかったため、まずは体調の安定を目標としました。X様のお好きなものを、できるだけご自身で召し上がっていただく、トイレで排泄する、ベッドから離れて寝たきりにならないようにする。そんな当たり前のことですが、X様のご状態に合わせて、ご本人の安心、安全な生活を第一にゆっくりと日々が過ぎていきます。

最期のその時まで。

終末期と診断されてから半年が経過しました。
X様のご状態は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、今でも半年前と変わらず、ご自身のペースでお食事を召し上がり、ご自身の足で歩いていらっしゃいます。
積極的な治療はなさらず、お看取りの状態であっても、“出来ることは、出来るときに、出来る分だけ”と、無理をせず。ご本人も「今のままでいいよ。」と、いい笑顔です。
最期のその時まで、X様らしくホームでお暮らしいただくことを目指して、今日も一日を積み重ねます。