topics医療の視点から見る
「生き直す介護」とは

医療の世界では「延命」や「治療」がゴールでした。
しかし、介護の現場では「その人らしく生きる」ことがゴールです。
この二つの視点をどうつなぐか——。サンケイビルウェルケア顧問・武田純三氏が語る「医療×介護」の未来。

武田純三 医学博士

医学博士 株式会社サンケイビルウェルケア 顧問

武田 純三

慶應義塾大学医学部卒業後、アメリカのメリーランド大学に留学。慶應義塾大学医学部教授、慶應義塾大学病院院長、独立行政法人国立病院機構 東京医療センター院長を歴任し、現在、慶應義塾大学医学部三四会会長。さらに、東京医療センター名誉院長として、地域医療の貢献に力を入れている。2022年4月に当社顧問医就任。

  • 医療と介護の連携

    topic01医療と介護は、
    分けて考える時代を
    終えつつある

    地域で暮らし続けるための社会の前提

    日本の医療と介護は、長い時間をかけて大きな転換期に入ってきました。2013年、国は「社会保障制度改革プログラム法」をはじめとする一連の方針を通じて、医療・介護・年金を含む社会保障制度の改革の方向性を明確にしました。
    その中核にある考え方が、病院完結型から、地域完結型へという流れです。
    治療は病院で行い、その後の回復や生活は、地域と介護が支える。この考え方は、その後の医療・介護制度改正や地域包括ケアシステムの推進へとつながり、今では社会の前提条件となりつつあります。
    こうした流れの中で、介護施設に求められる役割は明確です。それは単なる「受け入れ先」ではなく、医療を理解したうえで、生活を支える存在であること。
    サンケイビルウェルケアが向き合っているのは、この医療と介護のあいだに生まれる、最も重要な領域です。

  • 安全と安心の信頼

    topic02「安全」は整えられる。
    「安心」は、信頼からしか
    生まれない

    介護施設の価値を決めるもの

    介護の現場では、「安全」と「安心」という言葉が並べて使われます。しかし、この二つは本質的に異なります。
    安全は、設備や人員配置、制度設計によって一定程度は整えることができます。一方で、安心は違います。安心の土台にあるのは、信頼です。
    どれほど「安心です」と説明しても、信頼がなければ、人は本当の意味で安心できません。
    信頼は、理念や資料ではなく、日常の態度やふるまい、空気感の積み重ねによって生まれます。
    サンケイビルウェルケアの施設では、ご入居者とスタッフが自然に並んで歩く姿があります。その何気ない光景を、地域の人たちは日々見ています。
    「ここなら、家族を任せられるかどうか」その判断は、言葉ではなく、日常の姿から下されています。

  • 生活を提供する介護

    topic03介護とは
    「生活を提供すること」である

    病院とは決定的に異なる視点

    病院は、治療を目的とした非日常の場所です。一方で、介護施設は違います。
    介護施設は、生活そのものを提供する場所です。
    医療的なケアは重要です。しかし、医療をそのまま持ち込むだけでは、介護にはなりません。
    その人が、どんな人生を歩んできたのか。どんな習慣や価値観を大切にしてきたのか。
    すべてを叶えることはできなくても、理解しようとする姿勢があるかどうかで、生活の質は大きく変わります。
    サンケイビルウェルケアが掲げる「Value aging」という事業コンセプトは、年齢を重ねることを衰えと捉えるのではなく、「その人らしい生き方」に寄り添い、その価値をともに創り出すという考え方です。

  • 誇りを持てる介護の仕事

    topic04誇りを持てる仕事が、
    信頼を社会に広げていく

    介護の未来を支えるもの

    ご入居者やご家族が施設を信頼するかどうか。その前に、問われることがあります。
    そこで働く人が、自分の仕事を誇れているか。
    施設の信頼は、建物や規模だけでは決まりません。最終的に信頼をつくるのは、現場にいる人です。
    サンケイビルウェルケアでは、施設間の連携や知識レベルの底上げを通じて、介護の質を組織全体で高めてきました。
    働く人が誇りを持てる環境は、そのままご入居者の安心につながります。
    介護は、人生の終わりを待つ場所ではありません。人生を生き続ける場所です。
    医療と介護のあいだに、信頼という橋を架けること。それが、サンケイビルウェルケアが描く介護の未来です。