EPISODE
22
個別ケアの実践で、穏やかな笑顔を取り戻しました
認知症ケア
90歳 (女性) T様 /ウェルケアガーデン馬事公苑
2022.03.15

気付かぬうちに骨折していた

90歳、要介護1で、訪問介護を利用されながらお一人暮らしをされていたT様。歩行能力に不安があり、ウェルケアガーデン馬事公苑へご入居となりました。入居後は歩行も改善され、自立された生活を送られていらっしゃいました。
ホームでの生活も落ち着いたころに、歩き方がおかしいことに気付いたスタッフが「痛いところはないですか?」とお伺いしても「ないわよ」とのこと。
それでもやはり違和感があったため、スタッフがご家族に相談し、ご家族からご本人に聞いていただいたところ、お部屋で転倒していたことが判明。すぐに受診したところ、腰椎圧迫骨折と診断されました。

ADLの低下から認知症状が悪化

徐々に痛みが増すにつれて活動量が低下し、車いすでの移動となってしまいました。また、痛みの継続で食事量も低下し、食事介助が必要なほどADLは低下。そして、精神的にもイライラされ、昼夜逆転、夜間せん妄、言動の異常などの症状がみられるように…。
穏やかで凛としていたT様の姿はありませんでした。

認知症タイプ別の個別ケアを行うことで、本来のご自分を取り戻される!

水分量のアップ、痛みのコントロール、安全に動ける環境整備などを行い、ご本人主体のケアを根気強く続けることで認知症とみられる諸症状は改善しました。
同時に歩行ケアを実施することでシルバーカーから杖歩行へとなり、元通りの生活が見えてきました!
以前と同じような穏やかな表情で、スタッフとお話が盛り上がるT様。バスに乗ってお鮨を食べに行くことに!幸せそうな笑顔で、お鮨を召し上がられました♪
外出後、お話を伺うと、「今はおかげさまでどこも痛くないわ。ここは賑やかな環境でとてもいいわよね。楽しく過ごすのが一番だわ」とお話しくださいました。